〜光合成能力の強化に向けた取り組み〜
光合成反応の律速要因の解明


 地球レベルの急激な人口増加と環境の変化は、深刻な食糧不足を招きつつあり、いかに作物の収量を増加させるかは、植物科学研究の社会貢献において最も重要な課題です。
 光合成は作物の生産性を決定する最も重要な代謝であるため、光合成研究は極めて重要な問題解決に直結しています。

光合成とは。。。

 光合成は葉の葉緑体で行われています。葉緑体では、太陽の光エネルギーを吸収して、電子伝達反応によって、そのエネルギーを一旦NADPHとATPに変換し、それらを利用してCO2を固定し糖やデンプンを生産します。このようにして、光合成によって作られた糖やデンプンなどが植物の成長に使われます。


光合成と植物成長との関係。。。
 光合成と植物の成長、および、収量の関係を直接的に解析した仕事がありませんでした。そこで、形質転換体イネを用いて、それらの関係性を調べました。
 その結果、個葉の光合成と植物体の乾重量、および、収量には正の相関があり、光合成が植物成長と収量を決定する最も重要な代謝であることを証明することができました。

 今後、飛躍的な生産性の向上を計るために個葉のポテンシャルとしての光合成能力の向上が重要となることは言うまでもありません。
        

上記論文をPlant, Cell & Environment誌に発表 (Yamori et al. 2016)



 現在、高温環境下や変動光環境下において、高い光合成機能を保持できる植物体を作出するための基盤研究を行っています。

たとえば・・・
*変動光環境下におけるサイクリック電子伝達の役割
 (Yamori et al. 2016, Scientific Reports )
*弱光環境下におけるサイクリック電子伝達の役割
 (Yamori et al. 2015, Scientific Reports
*低温環境下におけるサイクリック電子伝達の役割
 (Yamori et al. 2011, The Plant Journal
*高温環境下におけるRubisco activaseの役割
 (Yamori et al. 2012, The Plant Journal


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